日常生活で記入する様々な書類に残る「性別欄」。性的少数者を不安にさせ、役所や投票から足を遠のかせるケースがある。
富山県のトランスジェンダーの男性(29)が住む自治体では昨年、有権者に届く投票所入場券に記されていた性別表記が数字表記に変わった。「中途半端な感じだけど、変わっていない地域に比べたらマシだと思う」
女性の体で生まれたが、物心ついたときから自分を男性と認識してきた。改名し、ホルモン治療で姿も声も男性と変わらない。だが、戸籍上は女性。行政の窓口や病院、投票所で、「女性」と書かれた本人確認書類を見せると、職員から説明を求められることが多かった。「視線が痛かった。当事者がいることを身近に感じ、思いを致してほしかった」
なくなった性別欄「素直にうれしかった」
半年ほど前、県から交付され…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル